別れさせるための慰謝料請求という考え方

不倫離婚の行政書士 木下です。不倫相手に慰謝料を請求すれば、二人は別れるはずだ。そのように考える方は少なくありません。実際、慰謝料請求をきっかけに関係が終わることもあります。

しかし、法律が認めている慰謝料請求の目的は、二人を別れさせることではありません。不法行為によって受けた精神的苦痛について、その損害の賠償を求めることです。別れるかどうかは、当事者が決める問題です。

法律は、人の気持ちを変える制度ではありません。権利を実現する制度です。そのため、「慰謝料を請求すれば別れるはずだ」という期待まで、法律が実現してくれるわけではありません。

一方で、慰謝料請求をすることで、相手が自分の責任を認識し、その結果として関係が終わることはあります。しかし、それは法律が約束している効果ではなく、当事者の判断によって生じた結果です。

だからこそ、慰謝料請求をする前に、「何を実現したいのか」を整理することが大切です。相手に責任を認めてもらいたいのか、自分の権利を行使したいのか、それとも夫婦関係を見つめ直すための一区切りにしたいのか。目的が変われば、取るべき行動も変わります。

法律が実現することと、自分が期待していることは、必ずしも一致しません。その違いを理解することが、不利にならないための第一歩になります。

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