法的な解決を進めるためには、証拠だけでなく相手の情報も重要です。不倫相手に関する情報は、相手を追及するためではなく、法的手続きを進めるために整理しておくものです。
情報が足りないと何が起きるのか
不倫相手と連絡が取れなくなったり、転居したり、勤務先が変わったりすることがあります。そのような場合、証拠があっても相手を特定できず、手続きが進みにくくなることがあります。そのため、早い段階で相手に関する情報を整理しておくことが重要になります。
把握しておきたい情報
相手について分かっている情報は、一つでも多く整理しておきます。一つひとつの情報だけで解決できるとは限りませんが、複数の情報を組み合わせることで相手を特定しやすくなり、その後の法的手続きを検討しやすくなります。
氏名
住所
電話番号
メールアドレス
勤務先
車のナンバー
自宅周辺の情報
SNSアカウント
配偶者との接点や関係性
勤務先はなぜ把握するのですか
勤務先は、慰謝料請求の条件ではありません。しかし、相手の身元を確認する資料の一つになったり、住所が判明しない場合の参考情報になったりすることがあります。勤務先そのものが目的ではなく、相手を特定するための情報の一つとして整理しておくことが重要です。
車の情報も参考になります
車を利用して会っている場合は、車種や色、ナンバープレートなども記録しておきます。車両情報は、相手の特定や行動の整理につながる場合があります。写真を保存する場合は、撮影日時が分かる状態で保管しておくと、後から確認しやすくなります。
情報と証拠は役割が異なります
不貞行為を立証するのは証拠です。一方で、相手の情報は、誰に対して法的手続きを進めるのかを明確にするためのものです。証拠だけがあっても相手を特定できなければ手続きは進みにくくなります。反対に、身元だけが分かっていても、不貞行為を立証できなければ慰謝料請求が認められるとは限りません。証拠と情報は、それぞれ異なる役割を持っています。
誰が、いくらで、どのくらいの期間で調べるのか
相手の身元を実際に調べるのは、探偵事務所が中心です。調査期間は依頼内容によって差がありますが、1週間から2か月程度かかることが多いとされています。費用は総額で10万円から100万円以上まで幅があり、40万円前後になるケースが多いという情報もあります。
これらの金額や期間は、事務所や案件の難易度によって大きく変わるため、あくまで参考の目安としてとらえてください。正確な費用や期間は、実際に相談する探偵事務所ごとに見積もりを取って確認する必要があります。
弁護士に相談した場合は、弁護士会照会という制度を使い、車のナンバーなどの手がかりから所有者の氏名や住所を確認できることがあります。弁護士費用も事務所ごとに設定が異なるため、こちらも個別の相談・見積もりで確認してください。
まとめ 行政書士・探偵・弁護士の役割の違い
身元の調査は探偵事務所、法的な照会や交渉、紛争性のある事案の代理は弁護士が担う分野です。行政書士は、内容証明郵便や示談書などの書類作成と、その作成に関する相談に応じることができますが、相手方との交渉や紛争性のある事案における代理は行うことができません(弁護士法第72条)。
まずは今分かっている情報を整理し、証拠の確保や相手の特定に調査が必要であれば探偵事務所へ、交渉や代理を依頼したい場合は弁護士へ相談するというように、目的に応じて相談先を分けてください。不倫が発覚した直後に相手へ連絡すると、証拠の隠滅や連絡先の変更につながることがあります。何が分かっていて何が不足しているのかを整理したうえで、次の一手を判断することが、法的な解決への近道になります。
