ADHDの特性がある相手との離婚協議では、「話し合いができないのではないか」「決めたことが後から変わるのではないか」と不安を感じる方がいます。
しかし、問題になるのはADHDの特性そのものではありません。
重要なのは、離婚条件を合意するまでの過程で、どこに障害が生じやすいかを把握し、その障害を取り除く進め方を作ることです。
合意形成で起こりやすい3つの問題
離婚協議では、養育費、財産分与、親子交流、住宅ローンなど、複数の条件を順番に決める必要があります。
一般的にADHDの特性がある方の場合、次のような場面で調整が難しくなることがあります。
・複数の条件を同時に整理することが難しい
・話題が本来決めるべき内容からそれやすい
・その場の感情によって判断が変化しやすい
これらは、離婚協議そのものができないという意味ではありません。
問題は、情報や論点が整理されないまま話し合いを進めることです。
合意できる状態を作るための進め方
まず、話し合う項目を分けます。
離婚することへの合意、養育費、財産分与、親子交流など、一つずつ確認することで、何を決めているのかを明確にします。
次に、合意した内容を書面に残します。
口頭だけで進めると、後から認識の違いが生じることがあります。確認できる形にすることで、双方が同じ内容を共有できます。
また、感情的な対立が続く場合は、対面での話し合いだけにこだわらず、書面や第三者を介した調整に切り替えることも方法の一つです。
問題は特性ではなく、進め方で変わる
ADHDの特性がある相手との離婚協議で大切なのは、相手を変えることではありません。
決めるべき内容を分けること。
確認できる形にすること。
合意した内容を残すこと。
この3つによって、話し合いが進む状態を作ることができます。
離婚協議は、感情をぶつけ合う場ではありません。
離婚後の生活に必要な条件を、双方が確認できる形で決めていく作業です。
