不倫相手に慰謝料を請求するには、感情ではなく、要件整理と手順の設計が重要になります。証拠・相手特定・請求手続きが揃わなければ、支払いまで到達しません。
目次
請求が成立する前提条件
慰謝料請求が認められるためには、次の要素が必要です。
(1)不貞行為があったこと。 肉体関係の存在が客観的に確認できることが前提になります。
(2)相手の故意または過失があること。 既婚者であると知っていた、または注意すれば知ることができた場合です。
(3)消滅時効にかかっていないこと。 不貞の事実と相手を知った時から3年が目安になります。
請求までの基本手順
請求は次の順序で進めるのが一般的です。
(1)証拠の整理
(2)相手の特定
(3)内容証明郵便による請求
(4)交渉と示談書の作成
証拠の考え方
重要なのは、言い逃れができない形で事実を裏付けることです。
・ホテルへの出入り記録や写真
・メッセージのやり取り
・宿泊や移動の記録
・自白の録音や書面
単独の証拠ではなく、複数の資料の組み合わせで評価されます。
相手の特定
請求には氏名と住所が必要です。
住所の特定方法は三つですが、現実的には(1)と(2)。
調査費用の有無で考えます。
(1)自己取得
(2)他人取得 探偵/弁護士等
(3)機関取得 裁判所経由
請求と合意形成
請求は通常、内容証明郵便で行います。
その後、金額や支払い方法を交渉し、合意内容を書面化します。
分割払いの場合は、公正証書にすることで強制執行が可能になります。
実務上の注意点
不倫は共同不法行為にあたるため、支払後に求償が問題になることがあります。離婚しない場合は、求償権放棄の取り決めを検討する必要があります。また、感情的な接触やSNSでの暴露などは、別の法的リスクを生じさせるため避けるべきです
