子どもに離婚をどう伝えるか|子どもたちの声から見えたこと

離婚を決めたとき、多くの親が悩むのが「子どもにどう伝えればよいのか」という問題です。

「まだ小さいから分からないだろう。」
「傷つけたくない。」
「何と説明すればよいか分からない。」

そのような思いから、説明をためらう親は少なくありません。

しかし、親の離婚を経験した子どもたちへの調査では、子どもが本当に求めていたものは「離婚しないこと」だけではなく、「きちんと説明してほしかった」ということでした。

ここでは、離婚を経験した親101人と、親の離婚を経験した子ども96人への調査結果をもとに、子どもは離婚をどのように受け止め、親に何を求めていたのかを紹介します。

目次

約7割の親は子どもに離婚を説明していた

調査では、親101人のうち71人(約70%)が、離婚について子どもに説明したと回答しています。一方、28人(約28%)は説明をしていませんでした。

説明しなかった理由としては、次のような声がありました。

子どもがまだ小さく理解できないと思った
離婚理由を説明するのが難しかった
子どもがかわいそうで話せなかった
親自身に精神的な余裕がなかった

一方、説明した親は、

  • 子どもを不安にさせたくなかった
  • 子どもにも知る権利があると思った
  • 憶測ではなく事実を伝えたかった

という理由を挙げています。

親はどのように説明していたのか

子どもの年齢に合わせながら、次のような説明が行われていました。

「お父さんとお母さんは仲直りできないので別々に暮らすことになった。でも、あなたのお父さんとお母さんであることは変わらない。」
「一緒に暮らせない理由は暴力が止まらなかったから。お父さん全部が悪いということではない。」

離婚の原因を細かく話すよりも、子どもが安心できるように、「親であることは変わらない」「あなたを愛している」というメッセージを伝えようとしている様子がうかがえます。

子どもの反応はさまざまだった

離婚を伝えられた子どもの反応は、一人ひとり異なっていました。

何も言わなかった
大粒の涙を流して泣いた
「どちらも好きだから選べない」と泣いた
心身の不調が現れた
表面上は受け入れているように見えた

年齢が低い子どもだけではありません。思春期や成人に近い年齢であっても、大きな衝撃を受けた人がいました。

見た目には落ち着いているように見えても、本当の気持ちを言葉にできなかった子どもも少なくありませんでした。

子どもが求めていたのは「説明」だった

親の離婚を経験した子ども96人のうち、約7割は親から説明を受けていました。

しかし、説明を受けた子どもからも、「十分ではなかった」という声が多く寄せられています。

子どもたちは、次のような思いを語っています。

「離婚の理由よりも、これから親としてどう責任を果たしてくれるのかを伝えてほしかった。」
「離婚後にどこへ住むのか、生活がどう変わるのかを説明して安心させてほしかった。」
「子どもだから説明しなくてもいいという考えはやめてほしい。」

子どもが知りたかったのは、夫婦の細かな事情ではありません。

これから自分の生活がどう変わるのか。そして、離婚後も親として変わらず愛してもらえるのかということでした。

子どもの気持ちは十分に聞かれていなかった

調査では、離婚について意見を聞かれた子どもは約3割でした。しかし、実際には約6割の子どもが、自分の気持ちを十分に伝えられなかったと答えています。

「何を言えばいいのか分からなかった。」
「涙が出て言葉にならなかった。」
「親に反対できる状況ではなかった。」

また、「どちらの親と暮らしたいか」と聞かれたことについても、「子どもには重すぎる選択だった」という声が数多く寄せられました。

調査から見えてきたこと

この調査で印象的だったのは、多くの子どもが「離婚そのもの」よりも、「説明がなかったこと」や「自分の気持ちを聞いてもらえなかったこと」を長く記憶していたことです。

もちろん、離婚を経験した子どもの受け止め方は一人ひとり異なります。しかし、多くの子どもに共通していたのは、年齢に応じた分かりやすい説明と、自分の気持ちを受け止めてもらえる安心感を求めていたということでした。

離婚は夫婦の問題ですが、その変化を受け止めながら生活していくのは子どもです。

だからこそ、離婚を伝えるときには、「なぜ離婚するのか」だけではなく、「これからもあなたを大切に思っていること」「生活がどう変わるのか」を、子どもの年齢に応じた言葉で丁寧に伝えることが大切です。

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